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'99の注目銘柄


99/12/20 (Mon)  −−貯め込みx2

東京機械製作所(6335)本日終値:412円

  ほとんどの株がバーゲンセール状態にあるこの地合で「注目銘
 柄」というのも妙な感じですが,"猫も杓子も"状態で売り込まれ
 たモノの中から反発時により良いパフォーマンスを,ということ
 で...私が個人的に好きなタイプである「これぞ日本企業」と
 いうニッチ市場において高シェアを持つ製造業から一社選んでみ
 ました.

 *高シェア*

  この東京機械製作所という会社は新聞印刷用のオフセット輪転
 機を専門に手掛ける単一事業構造のメーカーです.輪転機は世界
 でもこの会社と三菱重工,米のゴス社,独の会社の4社による寡
 占状態で,同社は特に日本国内では他社を大きく上回る7割弱の
 シェアを握り,中でもカラー印刷機の納入実績では他社を圧倒し
 ているようです.
  例えば半導体製造関連に見られるように特定分野で高シェアを
 握るということは,逆にその分野が停滞したときに大幅に業績が
 悪化し,ブレが生まれてしまうというもろさを持ち合わせていま
 す.しかし,輪転機市場は現在の新聞業界の収益安定性からそう
 いった不安が少なく,同時に製品の値下げ圧力もさほど強くなく
 安定的ではないかと思われます.
  また,輪転機の技術を応用してNTTのタウンページ用両面印刷
 機の投入も新規事業として開始しており,官需とも言える分野で
 少しでも利益が確保できそうなのも魅力です.

 *輸出問題*

  一方で,日本製輪転機は米国市場において96年8月に三菱重工
 がダンピング「クロ」判定を受けて以来,60%弱という高率の反
 ダンピング関税を課せられ対米輸出が事実上ストップしていまし
 た.この結果を受けて同社も輸出比率が前期までに1割弱まで低
 下していましたが,申請していたダンピング見直しの申出が99年
 10月に通過し,反ダンピング関税解除となりました.
  これまでは納入実績を重視する一部の海外顧客から追加設置の
 受注があるに留まっていただけに,いくら円高傾向にあるとはい
 え,来期以降の米欧向け輸出の好転材料と言えるのではないでし
 ょうか.四季報新春号の記述によると,会社側は2〜3年後に輸
 出比率を売上の2〜3割へ増加させる意向のようです.
  また,受注額は明らかにされていませんが,既に米ダウジョー
 ンズ社からは両面カラー印刷機を18ユニット受注しており,来期
 業績へ加味されそうです.

 *国内市場と新製品と*

  国内においては,新聞業界の紙面増ページやカラー化需要の緩
 やかな増加傾向が続いており,主力の両面多色印刷機が好調を持
 続しているようです.お決まりの材料費・販管費等の合理化努力
 もきちんと行っています.ただ,印刷スピードアップアップを実
 現した新開発の輪転機に関わる先行投資負担が響くため,今期の
 通期業績は営業ベースでは減益となる見込みです.
  輪転機のスピードアップはギリギリの時間の中で紙面製作を行
 う新聞社にとって,魅力的なはずです.輪転機が回り始めてから
 の急遽の差し替えや記事訂正で機械を止めると,それだけで数百
 万円の損害とも言われているようですから.
  結局,今期は減益となるものの,前99/3期に計上した株式評
 価損が消え最終利益は横這い維持が期待できるのではないでしょ
 うか.今のところ受注残等に大きなかげりも見えず,来期以降も
 堅調な業績推移が可能そうです.

 *株価は*

  株価の方は業績推移,企業環境ともに悪く無いと思うのですが,
 歴史のある企業だけに銀行や信託銀行をはじめとする金融法人の
 保有株比率が比較的高く,前期決算で株損を計上した金融機関の
 益出し売りと年金積立不足を抱える企業の信託勘定に絡む持ち合
 い解消売りで需給が良くありません.株価が反発らしい反発場面
 もなく高値から緩やかな下落を辿っているため買い残の多さもや
 や気になります.しかし,現在の株価位置は業績面から下値不安
 が少ないと言えるのではないでしょうか?
  当面は反発材料待ちの状況ながら,貯め込みには良い水準だと
 思います.


(ヒ)

99/10/6 (Wed) −−株も「不動」?

住友不動産(8830)本日終値:403円

 *地価*

  株式市場はかなり上向いていますが地価の下落はいっこうに下
 げ止まる気配が見えません.これは企業のリストラによる需給の
 悪化も原因の1つのようです.そしてその傾向が土地持ちな企業
 の含み損益や不動産を担保として融資を行う銀行のさらなる不良
 債権の引当積み増しに影を落としており,不動産株はマンション
 関連など一部を例外として未だに積極的に買えないセクターにな
 ってしまっています.
  ですが,今回はあえてその中から一社取りあげたいと思います.

 *バブルの処理*

  同社は言うに及ばず大手の一角に位置する財閥系総合不動産会
 社で,住友不動産販売(8870)の親会社です.特色として,主力の
 ビル賃貸事業でオフィスの情報化に対応した好立地の新鋭ビルの
 多さで他社に差別化をはかっており,それがうまく利益に結びつ
 いていることが挙げられます.また,98/3期にファイナンス子
 会社の不良債権処理と有価証券評価損を特損として計上するなど,
 バブルの損失処理にも積極的です.その特損を除外すると,営業
 ベースでは96/3期から利益面で回復基調にある事が伺えます.

 *筋肉質に*

  一方で,同社はその巨大な有利子負債の圧縮にも積極的です.
 スキームとしては保有ビルの証券化による流動化策や持合株の担
 保融資化等を使っており,今期は証券化や不動産ファンドを活用
 し前期比倍増の2,000億円を流動化予定で,その余剰資金は同額
 の連結有利子負債圧縮に充てられる予定です.同様にして, 04
 /3期には連結有利子負債を1兆円以下に圧縮する目標となってい
 ます.ある程度利益を出しながらも負債を圧縮出来る体力がある
 というのは,かなり評価に値するのではないかと思います.
  また,事業面でも主力の賃貸事業は既存ビルが企業のリストラ
 の影響で不振なのを,新ビルの賃貸や利益率の高いマンション販
 売で補填出来ており,それが証券化による利益率の目減りをも吸
 収しています.足下は住宅ローン減税や住宅金融公庫の低金利を
 追い風にマンション分譲が計画を1割以上上回って推移している
 ようでとりあえず一安心といったところでしょうか.そして,マ
 ンションの施工にあたってもゼネコンへの丸投げ方式から自社施
 工に切り替えることで,建設費の約15%削減に成功しています.
 将来のコスト競争力強化に繋がりそうです.

 *今期予定と新規事業*

  今期業績は会社側によると持株損も無く連結・単体ともに純益
 続伸を見込んでいるようです.今後は連結で3割を占める不動産
 関連以外の事業を,マンションを利用した情報機器に参入するな
 どして3年後に4割まで拡大させることを目指しています.四季
 報等を見ていただければ明確ですが,連結を重視した姿勢が見え
 ることにも好感が持てます.

  さて,肝心の株価の方は不動産株ということが災いしてか4月
 に500円に乗せたところからジリジリと下げています.しかし,
 同社に関しては業績も財務体質も良化傾向ですし,本業で利益が
 出ているため,有利子負債の圧縮や資産の流動化によるROEの向
 上という体質強化にも資本を向けられ,例えさらなる膿出しがあ
 ったとしてもそれに耐えられそうです.
  また,現在の株価位置はPBRでも一倍を割り込み,連結で見た
 PERは実績でも20倍以下と割安な水準にあります.子会社の住友
 不動産販売を含めたグループ経営の評価や業績の立ち直りが再び
 見直されると,株価も戻り足が早いのではないかと思います.


(ヒ)

99/8/23 (Mon)  −−決め打ち

日本フエルト(3512)本日終値:330円

  1998年の12月以来、株価は信じられないくらいに回復したため、
 慎重論を唱えていた投資家は乗り遅れてしまっているようです。
 それとは逆に、昨年のバーゲンセールに買っていた投資家達は今
 の株価が高すぎるのではないかと警戒している傾向があります。
  今の相場はエエ株はエエという再確認相場で、富士通、ソニー、
 花王、セブンイレブン、良品計画など明らかな勝ち組達銘柄達が
 華々しい成果を上げておりますが、今回の注目銘柄はその流れに
 逆らってみました。

  日本フエルトは一株当たりの純資産と有価証券含み益を合計す
 ると時価総額の二倍を越える割安株です。また、歴史のある製造
 業ですから土地の含み益も膨大であることでしょう。私は会社は
 稼いでナンボという持論で基本的にPBRを指標にすることは滅
 多にありませんが、たまにはこういうのも良いかなと思い、今回
 の注目銘柄としてこの銘柄を挙げてみました。
  この半年でここまで株価が回復しなかった会社って珍しいです
 よね。


(タ)

99/8/17 (Tue)  −−売り方次第で

コモ(2224・店)本日終値:3000円

 *いかにも甘そうなパン*

  以前山梨のとあるホテルの自販機でパンを購入しました.
  全身チョコレートで包まれたいかにも甘ったるそうに「見える」
 パンです.
  ところが,実際食べてみるとそれほど甘くありません.脂っこ
 くて甘いばかりのものが多いその他の菓子パンとは明らかに趣が
 違います.(酔って味覚が変だったせいかもしれませんが).その
 うえ,賞味期限を見るとやけに長いではありませんか!
  ...包装によると,これは全て「酵母」のおかげだそうです.
  どうやらこの菓子パンは特殊な製法で作られているようです.

 *他にも売り方が...*

  なるほどCVSやスーパーに比べて回転の悪いホテルの自販機で
 は,こういった製品の方が良いのでしょう.

  今セブンイレブンの企画モノで「デニッシュパン」が取りあげ
 られてみたり,健康ブームで得体の知れない有機野菜が脚光を浴
 びてみたり,タブレットやドリンク栄養剤の類がCVSで売られてい
 たりしています.
  この菓子パンも,「賞味期限が長いですからこんな用途に向き
 ますよ」という売り方ではなくて,『天然酵母使用』という部分
 を前面に打ち出して包装も思い切って簡素にしてみたりすれば,
 ブランドイメージが高まるのではないでしょうか.
 特に「無印良品」のような店舗には,こういった商品がすごく向
 くような気がします.
  当然,インターネットを使った注文にも向いているでしょう.

  因みに,この菓子パンはコモ(2224・店)が作っています.

 *株価*

  昨年秋から約3倍の上昇.
  この値段なのに1000株単位.商いも少ないです.
  ……でも!

  参考:http://www.como.co.jp


(ヒ)

99/7/5 (Mon)  −−情報関連は素材にも

アロン化成(7882・2部)本日終値:420円

 *上を向いて歩こう*

  相場は期待先行の上げから調整の後,少しずつではありますが
 指標面や企業のメンタル面からも明るさが見え始め,さらに上伸.
 何とか業績相場へ移行できそうな気配です.
  一方で景気対策の息切れや冷え込んだままの設備投資に対して
 など弱気派が多いことも確かで,これが逆に今後も相場に対する
 精神的な引き締め役となるのではないかと思っております.
  ここで今回は,さらに次のステップとして海外からも強く要請
 され続けている内需のパワーアップに関する株として,アロン化
 成を取りあげてみました.

 *素材関連から*

  同社は東亜合成系の総合樹脂加工メーカーです.管工機材部門
 が主力で,塩ビパイプを中心に日用雑貨,上下水道,自動車関連,
 情報通信関連と幅広くその事業を展開しています.
  前期は日用雑貨と自動車関連が軟調でしたが,経済対策による
 公共事業の恩恵を享受した下水道向けと情報通信関連が好調に展
 開.しかしそれでも個人消費の低迷分を補いきれず,前々期比マ
 イナスの決算を計上しました.
  一方で今期は経済対策効果の継続で下水道向けや情報通信向け
 保護管が続伸予想です.

 *不安材料と好材料*

  同社が主軸の管工機材部門の中でも強みを持つのは,下水道用
 資材である小口径マスですが,この分野においては大手パイプメ
 ーカーの参入によって競争が激化しており,激しい価格低下が見
 られていました.ですが,この不安材料は販価下げ止まりと,原
 価の低下傾向によって後退気味です.
  一方で同社は新たな利益成長分野として,電力・通信分野,環
 境保全関連分野,衛生介護用品等シルバー産業分野への取組を強
 化中です.特に電力・通信分野では建設省の地下光ファイバー収
 容施設,「C・C・BOX(電線共同溝)」,「情報BOX」計画向けの多
 条ケーブル保護管等の製品に注力しています.これらの計画は未
 だに計画の25%(98/9末時点)しか敷設が進んでおらず,2010年の
 完工予定まで継続的な受注・販売が見込めます.現在「情報BOX」
 向け製品では新日鉄や古河電工らとJVを組み,先の6月から
 「ポリテクト」の名称で製品を発売しております.
  これら新分野の開拓に加え,自然減による人員等固定費圧縮に
 よる効率化で,今期以降は単体連結ともに業績が良化しそうです.

 *業績と株価*

  株価は今期の業績反転予想から,4月に一気に400円を超える
 急騰劇を演じ,その後押して,現在は商いもコンスタンスにジリ
 ジリと高くなっています.
  下値も固そうで良い感じでは無いかと.


(ヒ)

99/6/5 (Sat)  −−また銀行株

日本興業銀行(8302)本日終値:882円

 *ビッグバンをにらんで*

  大手銀への公的資本注入によって,金融不安が一段落ついたと
 言われております.現在は,当初からの大方の予想通り,地銀・
 第二地銀に当局の手は伸びています.金融機関の淘汰・再編はま
 だまだ続きそうです.
  しかし,大手都銀にとってここからは資本力が増強されたこと
 を背景にどれだけリストラを実施し筋肉質な銀行に変身できるか,
 そして何より金融各分野において提携や買収を行い規制緩和が実
 施されたときにグループとして強みを発揮できるかどうかが課題
 です.銀行として名前が残ったところで,「勝ち組」に入らねば
 それほど意味はありません.
  そこで,今回は唯一残った長信銀である興銀に注目です.

 *提携に積極的*

  同行はグループでの事業再編戦略では他の銀行の一歩先を行っ
 ています.その提携・再編戦略はコマーシャルバンク部門に留ま
 らず,証券・保険・年金分野に及んでいます.長期的視野ではそ
 れらが功を奏す可能性が高いでしょう.
  まず,資産運用部門では第一生命と提携し,双方の資産運用会
 社を今秋に合併予定です.金融技術的な部門では野村証券とデリ
 バティブの合弁会社を設立しています.また,同じく野村証券と
 確定拠出型年金導入をにらんだシステム運用会社を多数の参加企
 業の中核として設立に携わります.そして証券分野においては法
 人部門では興銀証券への増資・外部からの人材確保で地力強化を
 はかり,一方でリテール強化に向けて和光証券・新日本証券の合
 併で主導的な立場にあります.
  もちろん,法人相手の投資銀行業務を専門とする本業でも,強
 みがあります.
  長期的にこれらが軌道に乗り始めたとき「金融持株会社」化が
 実現すると,とてつもない会社に化ける気がします.ただ,リス
 トラ面では支店3割,人員1割の削減,福利厚生施設の売却と,
 やや現状に甘んじたような印象を受けます.

 *業績と株価*

  同行は99/3期,二期連続の大幅赤字を計上しました.これで
 現段階では不良債権処理は一段落との認識です.今期は400億円の
 不良債権処理を実施し,経常ベースでは1,250億円の黒字転換と会
 社側では予想しております.そんなことよりも,公的資金注入と
 一定のリストラによって金融不安が最悪期を脱したと言われる今
 をチャンスと捉え,様々な金融分野で主導権を握ろうとはかる同
 社の戦略は,長期的に注目に値するのでは無いでしょうか.
  また,日経平均株価に代表されるような相場全体が上伸するた
 めには,同行のような時価総額の大きい銀行全体の株価上昇は不
 可欠です.ブル派としては現在でも東証一部の13%の時価総額を占
 める銀行株は,無視できません.
  現在は4月高値から2割ほど押し,相場全体の心理を代弁する
 ように下げ渋っているような上げたがっているような何ともはっ
 きりしない状態ですが,800円近辺の抵抗はかなりのものがありそ
 うです.押し目買い〜.


(ヒ)

99/5/13  −−薬品セクターから

科研製薬(4521)本日終値:741円

 *アルツ*

  先日,生化学工業(店頭・4548)が好業績を発表し,それ以来S
 高を含めた大幅高を演じています.
  また,つい先日は大正製薬が育毛剤,エイズ関連薬で武田が大
 幅高し,薬品株全体を引っ張りました.
  業界全体を眺めてみると,ここ数年薬品業界は薬価改定など諸
 制度の改訂や,消費者の通院費などの指標面からも安易に「ディ
 フェンシブストック」とは呼べない状況が続いており,99/3期
 の医薬品業界自体の成長率も,マイナス圏となっています.が,
 先日のような大化けが期待出来る状況は変わっておりません.
  ここで,今回注目するのは,科研製薬です.
  この会社は前述の生化学工業から仕入れた膝肩関節症治療剤,
 「アルツ」を主力とし,整形外科・皮膚科領域に強みを持つ製薬
 会社です.この「アルツ」は一時特許切れに伴いシェアを奪われ
 ていましたが,昨年度からそのシェアを奪回し,業績への寄与が
 見込まれたことから株価は上がり続けています.
  ですが,仕入れ元の生化学工業が好業績を発表したことで,そ
 の成長性に対する安心感が広がると同時に,科研製薬の今期業績
 にも期待が持てるというものではないでしょうか.
  また,今後はアルツのみならず,高脂血症治療薬「リパンチル」
 の発売や,申請中の床擦れ治療剤「KCB−1」の発売が見込めるた
 め,さらなる業績拡大も期待されます.

 *見通し等*

  現在の株価は昨秋底値からほぼ倍化水準であり,また,先日の
 薬品セクター自体の活況を受けて値上がりしていますが,テクニ
 カル的な目先の下値抵抗ラインも650円前後となっており,成長性
 から考えると押し目買いが選択肢として入ってくると思われます.
  尚,99/3月期決算の発表予定は本体が5月20日の14:00,連結
 が6月8日の14:00予定となっております.


(ヒ)

99/3/25 −−食も重要

シダックスフードサービス(9798・店・100株)本日終値:2,950円

 *金融相場*

  今の相場を金融相場と称する人が多くなってきました.金融相
 場は,企業業績よりも未来への回復期待や上昇期待を買う相場で
 す.それに続く業績相場では,そこで業績好調が確認された会社
 の株がもう一段高します.昔は素材産業がその主役でしたが,い
 まならその主役は情報通信分野でしょうか.
  かといって,あまりにバリエーション的に高くなった株には手
 を出しづらいというのも事実です.ここはちょっと欲張って将来
 性もそこそこありそうで,かつ業績が堅調に推移しているシダッ
 クスフードサービスを取りあげました.

 *介護関連*

  ここに来て新たに脚光を浴び始めたのが,店頭から東証二部に
 上場ほやほやのニチイ学館に代表される介護関連です.ニチイ学
 館もまだまだ有望ですし,それにつられてジャパンケアサービス
 なども人気化しています.が,「介護するなら飯だって不可欠だ
 ろう(笑」という発想でこのシダックスFに注目.
  この会社は給食事業の最大手(未公開企業にはずっと上なのが
 いますけど)で,給食や外食のフードサービス以外に病院や福祉
 向けの給食事業も手がけています.
  病院などの入院食は栄養士がついたり,メニューを絶えず入れ
 替えたりと高い利益率は望めないかもしれませんが,反面保険制
 度があるので売掛金の回収が相手先への貸し渋り等で滞るという
 リスクは皆無に等しいと思われます.
  これに病院だけではなく老人向けの施設が加わると,さらに強
 みは増すのではないでしょうか.従って,この会社のみではなく,
 業界自体の成長性も高そうです.ちなみに,シダックスFの事業
 の約4分の1が病院や福祉施設向けです.
  人件費も,この先どんどんパートタイムが進出して削減しやす
 そうな業態です.

 *業績と株価*

  シダックスFは公開後価格競争に揉まれて減益を余儀なくされ,
 株価は公開後すぐ9150円の高値をつけた後下落の一途でした.
  今年の年明けから店頭市場の水準訂正・割安物色の流れに乗っ
 てここ上げる場面が見受けられましたが,まだまだ99年度3月期
 の単体1株益予想,180円から見ると,PERは17倍弱と明らかに割
 安です.業績予想通りだと98年度から99年度への経常利益は前期
 比120%の二桁増です.00年3月期の1株益予想は四季報によると単
 体で190円です.
  連結でも今期は米ボナペティ社の買収分が上乗せされ,2割増
 を達成予定です.


(ヒ)

99/2/6  −−再び銀行

大和銀行(8319)本日終値:186円

  三菱グループと住友グループが確定拠出型年金のシステム運営
 会社を共同で設立することとなったようです。野村と興銀の「直
 接金融と間接金融で金融界の覇権を争っていた宿敵」が手を取り
 合った事もインパクトがありましたが、こんどは「日本の二大旧
 財閥系金融機関連合」というもっと大きな連合が出来るというも
 っと大きなニュースであります。さらにグループ企業の枠遥かに
 越えたこの提携は金融機関が生き残りをかけてなりふり構わず対
 策を立て続けているという証であり、日本の金融市場が新たな局
 面へ向かっていくための布石でもあるのです。

  さて、今回は大和銀行を取り上げてみました。今のところは三
 菱・住友連合とはちょっと離れた存在かもしれませんが、実質住
 友銀行の弟分となったこの会社ですからメリットは大きいと思わ
 れます。また、私が注目銘柄として住友銀行を取り上げた時と比
 べて、今低位の銀行株を買うリスクは大幅に下がったのではない
 かと思いまして注目銘柄に組み入れてみました。
  また、大阪ガスが大和銀行の第三者割当て増資を引き受ける事
 も好材料です。


(タ)

99/1/28   −−経営転換

エイブル(8872・店)本日終値:3260円

 *一時S安*

  1月28日.前日の取締役会で神久治社長を解任との報道.エイ
 ブルは一昨年の6月に神社長体制になって以来大きな躍進を果た
 した企業だけに,同氏解任のインパクトは大きく,一時前日比
 500円安のストップ安.終値は同450円安となった.
  解任の理由として会社側が挙げているのは,「仲介事業の周辺
 業務に注力している神氏と仲介事業そのものに経営資源を割くべ
 きとしている他の経営陣との食い違い」.神社長体制の元でスト
 ック型の手数料ビジネスの色彩が濃くなっていく事への内部対立
 と言える.
  
 *この突っ込みは買い.ただ…*

  同社は,テレビCMでもおなじみの不動産賃貸仲介業の最大手.
 駅前の小さな不動産屋の全国チェーンみたいなものだ.業界シェ
 アでは約6%に過ぎないが,もともと前述したような小店舗中心
 の業界のため業界上位20社に絞ると,そのシェアは37%となる.
  今日は敏腕社長解任劇のインパクトから大幅安となったが,収
 益基盤の堅固さは変わらないので,この突っ込みは買いだろう.
  同じく今日発表された第三・四半期決算は経常赤字となったが,
 業態上住み替えの起こるこれからがピークとなるので,蓋は開け
 てみないと分からないとも言える.解任前の神社長は「業績予想
 は低めに公表してある」と述べている.

 *社長交代の影響があるとすれば*

  ただ気になるのは,長期でこの会社を見た場合,神前社長が講
 演会などで積極的にアピールしていた「仲介以外の収益源の拡大
 に努めています」というメンテナンス・融資等を含めた利益率の
 高い周辺事業の展開の今後だ.
  98年3月期決算から99年3月期決算予定の伸び率を見ても,仲
 介手数料収入は景気の影響もあって7%と小幅の伸びを見込んで
 いるのに対し,管理事業収入は30%もの伸びを見込んでいる.
  果たしてリスクは少ないが,首都圏などの店舗展開が一巡(既
 に人口10万人以上の都市には合わせて235店舗の設置を終了して
 いる.)したうえに人員が多数必要(社員2350人中仲介営業に充
 てている人員は実に1700人.)な仲介ビジネスだけでここ数年で
 見られたような成長性を維持していけるのか.地方に関しては駅
 前仲介屋のような業者をフランチャイズ化し,そこからロイヤリ
 ティや広告分担金を徴収するという手法も考えているらしいが.

 *今後*

  業績面では投資段階は通過して回収期に入っていると言える.
  地価が上昇して,家賃が上がり,伴って仲介料も上がれば,地
 方にも積極的に進出して行ける可能性もあるだろう.
  が,展望のスパンを縮めて見ると,
  期末の決算詳細が発表された時点で周辺事業の利益への寄与が
 予想以上に大きく,にもかかわらずトップの経営方針が旧態依然
 としたようなもので続くなら,場合によっては投資判断を買えざ
 るを得ないと思われる.
  また,神前社長は,業態上キャッシュフローは積極的に株主に
 還元する方針を取っており,配当性向は70%.そして,分割や増
 資を行わず,一株利益の上昇などを公約していた.
  株式の需給面から言うと,現在は値嵩にも関わらず1000株単位
 のため,6月の株主総会で100株単位に定款変更する予定がある
 という.機関投資家でも十分手がけられる時価総額が逆に災いし
 て,株主数が減少していくことに伴うデメリットは漸減する可能
 性があると言えるだろう.


(ヒ)

99/1/25  −−これが二番底?

キーエンス(6861・100株)本日終値:13600円

  相場全体が下げる中でも上げ続けていたTDK、ソニー、キーエ
 ンスなどのような日本の値嵩優良企業も円高への警戒感や頼みの綱
 であるアメリカの景気や株式市場の不透明感などから昨年以来大幅
 に株価が下落しております。超値がさ株は下げ相場の終盤に大きく
 下げ、相場の回復期前半には急速に値をもどす傾向がありますので
 これらの底を拾っておくと案外大きく取れるのではないでしょうか。

  問題は底値がどこであるかという事ですが、私の想像ではNYが
 下げはじめ、それにつられて東京市場もショック安になったその時
 だと思っております。NY市場は自分自身が震源地であり、ここ十
 年上げ続けている市場ですのでそれから先も緩やかに下げ続けるで
 しょうが、東京市場はNYにつられて一時は安くなるもののそれか
 ら先は逆にNYからの資金環流でまさかの逆行高になるのではない
 かと予測しております。

  無借金経営というのも好感が持てます。


(タ)

99/1/9 −−こんなときこそ

藤久(9966・店・100株)本日終値:1050円

  ここのところ不当に売り込まれていた店頭株,特に情報通信関
  連銘柄の水準高が相次いでいますが,ここは一つこの不況下で
  も地道に好業績を叩き出している地味な会社を狙っていきたい
  と思います.値嵩100株単位の銘柄です.

 *事業*
  郊外型の「手芸センタートーカイ」で有名な手芸用品小売業.
  98年6月期末で186店舗を持ち,主力の中部・東海地区のみなら
  ず関東・四国圏にも新規出店を行った.
  ニーズに対応し輸入雑貨店「サントロ−ム」も展開中.
  既製服が常識の今の時代に,手芸の講習会で地道に愛好家の獲
  得を狙うなどしている.

 *増配*
  決算は6月.
  新規出店効果で大幅に増収が見込め,99年6月期は年5円増配の
  22円/1株を予定している.
  99年6月期はEPS100円どころの予定.

  現在は1/7につけた1100円の年初来高値付近で推移しています
  が,安くなるようなことがあれば拾い場かもしれません.


(ヒ)